メニュー ホーム

白内障手術で使われる眼内レンズとは、種類

平均寿命の伸びとともに高齢化社会が急速に到来しつつあります。
高齢者が充実した生活を送るためには、健康な肉体とともに良好な視力が欠かせません。
しかし、体の老化とともに眼にも老眼、白内障という老化現象が忍び寄ってきます。

白内障とは、目の中にあるレンズである水晶体が混濁してくる病気であり、視力障害がひどくなると、混濁した水晶体を手術により摘出することが行われます。
白内障の手術後は、水晶体のないいわゆる無水晶体眼となり、屈折状態は、通常の人では強度遠視の状態となります。
この強度遠視眼を矯正するため、従来、メガネ、コンタクトレンズが広く用いられてきました。
しかし、メガネやコンタクトレンズでは矯正のうえで種々の問題があり、最近では、白内障手術時に除いた水晶体の代わりに人工レンズを移植する方法が盛んにおこなわれるようになってきています。
それが眼内レンズです。


眼内レンズとは、種類

1949年に英国でRidley.H.が白内障の摘出後にPMMA製の小レンズを挿入して、術後、視力回復に成功したのが眼内レンズの始まりと言われています。
以後、器具、術式の改善が行われ、眼内レンズは挿入位置により大きく前房レンズ、後房レンズに、支持方法により隅角支持レンズ、虹彩指示レンズ、水晶体嚢支持の後房レンズが主流となっています。
眼内レンズの種類は約300種類以上にのぼりますが、その差の多くはレンズ支持部デザインの差であって、見え方などに差はありません。

眼内レンズの材質

眼内レンズには、

①眼内に長期間挿入されていても物理、化学特性が劣化しない
②眼内組織に有害な影響を与えない
③滅菌が可能である
④光学特性が維持できる
⑤加工が容易で、必要な精度を維持できる

などの条件を満たす物質が要求されます。

このため、光学部にはガラス、PMMA、シリコンが用いられますが、大部分はPMMAです。
さらに、PMMAに紫外線吸収基を重合させて、紫外線吸収能を持たせたレンズもあります。

これらの合成高分子眼内レンズは、煮沸、高圧滅菌ができないため、NaOH液法やガス法による滅菌法がとられています。


光学特性

眼内レンズは光学部が直径5.5~6.0mm、支持部を含む最大寸法が約13~14mmあり、レンズ中心厚は約0.8mm前後あります。
レンズ後面はほぼフラットで、全面曲率半径は+19Dで厄mmです。
代表的なレンズ材質であるPMMAの屈折率は1.495で、表示のレンズ度数は、眼房水内に置かれた場合の主点屈折力です。

眼内レンズ度数の予測

眼内レンズを白内障手術などで挿入する場合には、挿入前に無水晶体眼の屈折状態をしっかり検査しておかないといけません。
そうしないと手術後に希望通りの見え方になる眼内レンズ度数がわからないからです。

無水晶体眼の全屈折力は、角膜の屈折力そのもので、有水晶体眼と比べて光学系は非常に簡単となります。
しかも、角膜中心厚が約0.5mmですから、薄肉レンズと考えても大きな誤差がないのです。
通常角膜屈折力をケラトメーターやオフサルモメーターといった検査機で眼軸長を超音波測定器で測定し、これらを術後の希望の屈折度合いに必要な眼内レンズ度数予測式に入れて必要な度数を求めます。

ただ、しっかり検査をしていても、術後、完全に度数がぴったりというのは難しいですし、白内障が進行していると眼の奥の検査が難しく、視力低下の原因が白内障以外にもあった場合、眼内レンズを入れても視力があまり改善されないなど患者から不満の声があることもあるため、それらの説明を丁寧にしておく必要があります。



カテゴリー:用語解説

better

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です